理想と現実

東海道新幹線に乗って二時間半で新大阪に着く。あっという間の時の流れに東京からかなり離れた場所にいるという感覚はまるでない。

なんと便利な世の中になったのだろうかという反面ある種の世知辛さも感じる。

飛ぶように流れる景色、震度3程度の車内の揺れ、電車がすれ違う圧力が生む耳鳴り、けして私にとって快適とはいえぬ。

人はなぜ物を速くすること小さくすることにしゃかりきになるのだろうか?

駅弁や風景を楽しみながら、見知らぬ人との出会いの喜びや会話に花を咲かせていた時代がえらく懐かしい。

もっとのんびり、ゆっくり、おおらかに文明の行く末を考えても良いじぁないかと思いをはせながら大阪で事を終えた私は、日付が変わらぬたそがれ時に遠くて近い東京までまた揺られてる。

今年も残すところもうわずか、皆さん良い年末年始をお過ごしくださいね。

私の心も先走っている。

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