ドイツ製の電動ひげそり機を今日限り破格の値段でと、あるテレビ通販番組の司会者が、このシェーバーがいかに優れた機能を持ちそり残しなく快適か、声高らかに語りまくっている。
確かにすごそうだと、たまたまシェーバーが欲しかった私は番組にかじりついてしまった。
お問い合わせは〇〇番まで先着何名様に限り、替え刃をこの値段で提供いたします。思わずスマホ片手に指定番号に連絡した。
只今大変電話が込み合っております。このままお待ちいただくか、お掛け直しください。焦る気持ちを抑え電話を一回きり、まだまだ続いていた司会者の絶叫に再度耳を傾け映像を凝視した。
あれ?この司会者は綺麗にひげをそっているのだろうが、ひげそり後の鼻下とあごがやたら濃い。このシェバー使っているのだろうか?思わぬことが気になった。はやる気持ちも少し冷めてしまいその後、電話はかけずに終わった。
商品をセールスするビジュアルはとても大切だ。しかしなぜこのひげそり機のセールストークを彼にやらせたか、いまだ私の謎は深まる。