花兄弟の出会い。

いろいろな花がさまざまな環境に咲くこの地球。もし花がこの世になかったら、さぞ寂しい世界になるだろう。私は花をいけるとき、この花たちが自然界ではどのような環境のもとで咲いているのかを、よく考える。

もちろん市場に出回る花は、野生原種ではなく栽培されたものなので判断は難しいが、寒さや暑さ、感想や湿度を好むくらいは自然を観察していれば、おおよそ見当がつく。

そして、例えば北が好きな花と南が好きな花をいけるならば、自然界では決して隣り合わせに咲いたことがないであろう花同士を出会わせたいという想いを抱きながら、デザインを進めることもある。

花の気持ちはわからないがーーーそのフラワーデザインによって初めて出会えた花の喜びを感じた時、私は使命と、責任ある花文化を全うした喜びとで心が満たされる。

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