近くにあるささやかな幸せ。

仕事がら地方によく出かける。
多くの地域は町から山並みが見え、車を少し走らせれば豊かな野原が目に入る。なんとも都会に住む私にとってはうらやましい限りの光景だ。つい車のガラス越しに「あの植物をデザインに使いたいな」と心の中で叫んでいる。
しかし、その地域に生活している人々にとっては、あまりにも当たり前の環境なのであろう。私たち生き物は残念ながら近くにあるささやかな幸せが見えなくなっているのではなかろうか。

当たり前 ということは思考を狭め、新しいデザインを生む上での障害になっているような気もする。遠くにある文化に憧れるのもよいが、身近にもたくさんのチャンスが転がっていることを私は大切に考えて生きたい。

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